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要役地と承役地

要役地:甲地(加害土地)A所有
承役地:乙地(被害土地)B所有

◎この両語の区別を受験時代から私はできなかった(どっちだ?とワカラナくなる)/仏教臭が強くなるが、能記型を採り『能地・所地』とした時代がある。◎△対応図で役立った/ところで立場に与える格には、①被型(有標無標)、②能記型、③別語基型の三つがある(造語)/要役地を「加害土地」・承役地を「被害土地」と呼ぶと、怒る人がいるかもしれない/漢字は二字で安定する/字義からまず『役』は「サービス」だろう。要求する能動側の『要』そして承諾させられる受動側の『承』という対義な組み合わせなわけだ/能記型の下位語たる原・被を採り「原地/被地」もよいと思う。両地の対立を引き出す用語としては適切だ/能記型に要・承を追加しておこう。求める側と求められる側という感じ。つまり私のアタマに正邪・原被・強弱は育っていたが、要承が生まれてなかったのだ/所記(対象)は能記(心)が作り出したものであり、能記なくして所記は存在せず、所記なくして能記もハタラかない\

登記は対象物である承役地にされる(上の表をみよ)。そして、要役地に(職権で)そのことが標(心)される。

sites/21055068

租特72

所有権移転登記のうち売買(相続・贈与等ではない)は、本則・登録免許税法で20/1000(2%)です。
しかし、租特72で平成25年4月1日から令和11年3月31日までの間は、15/1000(1.5%)です。

再建の特効薬

「どちらも間違いなく再建の特効薬になり得る保証はない。」
 本多さんの語順では、① 長い方を先に・② 句や連文節を先に・③ 大状況を先に・④ なじみの強弱(親和度)になります。したがって、次になります。

『再建の特効薬になり得る保証は どちらも 間違いなくない。』


いっぽう、一見二つの図のどちらかワカラナイと云い、この文にない前後を貸主及び借主は、読んでみるとこれは「ない」の前に「とちらも」を置かなければならない例(検証2)と説明します。

つまり、
「どちらも間違いなく再建の特効薬になり得る保証は    ない。」ではなく。
『    間違いなく再建の特攻薬になり得る保証はどちらもない。』というように。

これはどういうことだろうか。もう一つの副詞「間違いがない」は無関係だからこれを除外して次の例文にして検証します。

「Aどちらも再建の特効薬になり得る保証は    ない。」
『B    再建の特攻薬になり得る保証はどちらもない。』


この違いは、「どちらも」がどこにかかるか(係り受けの違い)」 にあります。

この違いは上記のようです。そして、私は上記のような表にすることによってようやく「どちらか」の位置問題が理解できるのです。

しかし、次のように〈〉を補ってくれると明瞭になります。

「Aどちら〈と〉も〈が〉再建の特効薬になり得る保証は        ない。」
『B          c』

本多さんは「どちらも」の位置のみだけに言及するのではなく、このことを云ってもらわないと困ります。そして、アタマに副詞がくると組み合わせ全体になり、直結するとそれぞれ単体になるということがここにあります。


次に間違いがないについてです。「間違いがない」という修飾語は「なり得る」に係ることはできますが、呼応の問題で「ない」には係ることはできません。「間違いなく」は「様態・確信度」の副詞であり、肯定述語(なる、できる、ある)にしか付かないからです。否定を強める副詞には、「まったくない・少しもない・決してない」はありますが、「間違いなくない」はないのです。
したがって、


したがって、問題文の初期値文型は、次の一択になります。

『再建の特攻薬になり得る保証はどちらにもない。』

hsites/21060669/21

美しい水車小屋の娘

実戦・日本語の作文技術(本多勝一)
三章・かかる言葉と受ける言葉「直結」の原則(sites/21037892)
>美しい水車小屋の娘

【引用1】この句における「美しい」という形容詞は決して「水車小屋」のみにかかるのではなく、「水車小屋の娘」という語句全体を修飾しているのである。すなわち、 美しい→(水車小屋の娘)  のように分解されよう。

【引用2】もう一つは重大問題と言わねばなりません。すなわち、この場合「美しい」は果して「水車小屋の娘」という語句全体にかかるのでしょうか。ドイツ語の場合は一語ですからその通りですが、あくまで日本語として考えるとき、やはり「美しい」は「娘」だけにかかるのではないかと私は思います。

本多さんは、引用1の考え方があることを示して、引用2という主張だと思う。

本件は、語順が、連体修飾語(美しい)+助詞ノ(水車小屋の)+中心語(娘) であり、『体言の体言』という型です。

第一に、連体修飾語は直後にある水車小屋に必らず係るのではないか。直後という理由で。だとするとその意味で引用2は誤りです。少なくとも直後の段階で係ったように映ります。

第二に、助詞ノの力学。助詞ノは体言と体言をつなぎますが、連体修飾語の係るパワーを素通りさせてしまいます。したがって、「水車小屋の」で止まらずに「娘」にまで及ぶ。

第三に、第一と第二が混ざった結果、①「水車小屋の娘」というまとまった句に係るのか、それとも、②二つにそれぞれ係るのか、さらには、③直後の水車小屋の段階では係ったような感じにはなるが、娘の登場で娘のみに係りが切り替わる、のか。私は、日本語の文法は「一つの連体修飾語が複数の名詞に同時に並列的に掛かる」ことを許していないと考えます。同時に句全体に係る文法構造を持っていないと考えます。したがって③です。この点は自信があるわけではありませんが、そのように考えることによってシンプルになります。

問題は、係り受けの構造分析ではなく、この気持ちが悪い文をスッキリさせるにはどうすればいいかにあります。それは、次の二択ということです。

【A】美しいを水車小屋に係らさせたくないのであれば、『水車小屋の美しい娘」としなければなりません。美しいを水車小屋に係らさせないためにはこの方法しかありません。

【B】美しいを水車小屋のみに係らせたいのであれば、『美しい水車小屋で働く娘』『美しい水車小屋に住む娘』のように素通りさせるノ以外で係りを止めさせる必要があるのです。

【C】本多勝一さんのように「美しい水車小屋の娘」の『美しい』は「娘」にのみに係って「水車小屋」には係らないという主張を前にして、美しいを「水車小屋の娘」という句に係らせたい〈ことを明確に〉したい場合はどうすればいいのでしょうか。★それが前述したように日本語文法にはないのだ。★「C1美しい、水車小屋の娘」だと便りないと思う。「C2美しい〈水車小屋の娘〉」とすれば明確になると思う。もとより、一つの修飾語で二つの異なる対象物を修飾することが無理なのかも知れない。「荘厳な水車小屋に住む美しい娘』というように。

前述で引用2を「誤り」とされましたが、本多さんがそこで言いたいのは文法的な構造ではなく、日本語母話者の「感覚」なのだろう。多くの日本人は『美しい水車小屋の娘』を読んだとき、まず「水車小屋」に美しさを感じ、次に「娘」に読み替えるという二段階の解釈をする。そのため、本多さんは「やはり『娘』だけに掛かるのではないか」と読者の自然な受け取り方を問題にしたのだろう。が、それにしても娘だけではないのだ。

日本語は、ドイツ語のように格変化で修飾関係が一意に決まる言語ではない。日本語において「単一の形容詞一語」のまま「句全体にかかっている」と読者に100%誤解なく伝えるのは構造的に困難。C2以外にない。

後半が乱れているが、考えはまとまっている。つまり、「美しい水車小屋の娘」は無理なものをやろうとしただけなのだ。だから、「美しい〈水車小屋の娘〉」という技法が望まれる。

定款変更を伴わない本店移転における「移転日」の認定

sites/21060645

定款変更を伴わない「本店移転日」とは、「取締役会決議により本店移転日として定められた日」であり、かつ「現実に本店を移転した日」を指します。定款変更を伴う・伴なわないとのように外苑を縮小しましたが「定款変更を伴う」場合がそれより特殊というわけではありません。問題は「現実に本店を移転した日」とはいつかです。そのために「本店」の定義と実体上の移転手続の流れを整理する必要があります。

1. 「本店」の定義と移転の実態

  • 本店の定義:会社全体の営業に関する最高の指揮が発せられ、かつ全営業が統括されている営業の中心地をいいます(神崎満次郎・商業登記に強くなる本)。
  • 現実の移転の判断:したがって、「現実に本店が移転した」と言うためには、上記の本店機能が新店舗へ移動していなければなりません。ただし、登記申請において本店機能の移転を証する書面の添付までは要求されていないため、登記官は知ることはできません。また、実際の引っ越しや機能移転は徐々に進むため、「現実の移転が完了した瞬間」は一定の幅(グラデーション)が生じます。おそらく現実移転時刻を算出するには、引越業者・工事業者を含めた全体会議が必要になると思います。

2. 決議と現実移転のパターン別整理

【第1パターン】現実の移転を行った後に、取締役会決議をする場合

  • 流れ: 現実に移転完了(例:8月21日) ➔ 取締役会で承認決議(例:8月25日)
  • 本店移転日: 取締役会決議の日(8月25日)
  • 先例: 昭和35年12月6日民甲第3060号電報
  • ※決議日をもって移転日とみなすため、移転日の確定に関するグラデーション問題は生じません。

【第2パターン】取締役会決議(例:8月25日移転と決定)をした後に、現実に移転する場合

  • ⅰ. 引っ越し作業が予定より早く終わった場合(例:8月21日完了)
    • 本店移転日: 決議で定めた日(8月25日)
  • ⅱ. 予定通りに移転が完了した場合(8月25日引越完了)
    • 本店移転日: 決議で定めた予定日(8月25日)
  • ⅲ. 引っ越し作業が遅れてしまった(例:8月26日引越完了)
    • 対応: 取締役会での再決議が必要(昭和41年2月7日回答)

【第3パターン】概括的な期間を定めて決議し、その期間内に現実に移転する場合

  • 内容: 取締役会で「〇年8月10日〜8月30日までの間に移転する」と概括的に決議。
  • 本店移転日: その期間内の「現実の移転日」(昭和41年2月7日回答)

【第4パターン】具体的な移転日の決定を代表取締役に委ねる場合

  • 内容: 取締役会で移転の概括的決定を行い、具体的な移転日の決定を代表取締役に一任する。
  • 本店移転日: 代表取締役が定めた現実の移転日(昭和41年2月7日回答)
  • ※移転完了時期の曖昧さ(グラデーション問題)によるトラブルを避けるための手法です。

3. 実務上の所感

実務上は、手順が明快な【第2パターン】のⅰ・ⅱによる運用が最も理想的です。

【第2パターンⅲ】の再決議や、【第3パターン】【第4パターン】のような柔軟な決定方法は、厳密ではあるものの、実際の運用においてはやや神経質すぎる気がします。

美濃島

決算確定日(要約版)

site/21046901

決算期が3末。取締役会設置会社とします。ただ、取締役会非設置会社であっても同じです。

OK先生の解釈のとおり、確定申告書の「決算確定の日・令和8年5月25日」は定時株主総会の日と考えるのが基本です。しかし、それが唯一ではありません。

実際に5月25日に定時株主総会が開催され役員変更決議もされたのであれば、6月25日の定時株主総会を観念する必要はありません。いっぽう、実際に5月25日に定時株主総会が開催されていないのであれば、確定申告の決算確定の日は暫定的なものであったと構成することになります。存在しない5月25日総会に役員変更を加えて作文することもやってやれないではないですが、そうする必要がないのです。

決算確定の日は定時株主総会日が唯一だとしてしまうと(そうなのですが)、ダブルススタンダード(二枚舌)になります。確定権のない機関で確定した5月25日とそれを事後承認した6月25日と構成して心の平穏を求めたいですが、権限のない機関がしたもので確定することなど有り得ません。いつも競業避止をどう取り扱いますか? 競業避止取引は事前承認である必要がありますが、かなりの取引はそのような事前などできっこありません。だから私は事後承認で突き進むしかないからそうしましょうと提案します。これと似ています。

株主総会で承認を得ていない決算書類に基づいて確定申告が行われたからといってその確定申告が無効になるものではありません。税務署も問題にしません。だから気にするなということです。

5月25日は定時株主総会招集決議とする取締役会の第1号議案における〈取締役会における計算書類等の承認日〉でないかしら、あんまりいい加減でもなんだからこれにあてます。どっちかが妥協する必要があります。

見方を変えれば、常に期末から2か月以内でなければならない確定申告の決算確定の日はかかる暫定的にしておき、常に定時株主総会日と別概念としておいたほうがいいと思う。常に3か月ぎりぎりを定時株主総会の日にしておくと融通が効く(確定申告のそれとは別な登記簿または議事録)。あわただしくなく、余裕をもって招集通知が作成できる。任期満了時期を見落とした場合傷が浅い。

片方の目線から云えば、確定申告の決算確定の日に実際に総会が開催されていないのならば`、3か月ギリギリの定時株主総会議事録の存在があります。

したがって、OK先生が確定申告の決算確定の日の別の日の議事録をつくることは十分にあり得るのです。

決算確定日(長文版) – 整理事項(美濃島事務所)


取締役の定期同額給与の改定議事録

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網羅版と簡易版という二極の雛形です。

【A網羅版】
議長は、当会社の取締役の報酬額は①平成★年★月★日開催の定時株主総会において報酬総額を年額〇★〇円以内(使用人兼務取締役の使用人分は含まれない)とし、その具体的金額及び支払方法は取締役の決定に一任することの決議がされ今日にいたっている旨を説明し、②業績連動の反映度合いを強めた内容に報酬制度を改定するため、③令和★年★月の支給分より、次のとおり改定したい旨を述べた。

(前提)
・型(法34条1項1号、施行令69条1項)には嵌まっているいる必要がある。
・法人税法施行令第69条(定期同額給与の範囲等)1項イにより、期末3か月以内の総会である必要がある(定時株主総会に限らず臨時でもいい)。
・「支給時期が一月という一定の期間ごと(定期)である定額給与体系」が前提となっている。そこに「01日から末日までを末日(0630)に支給という報酬規定」が存在する。
・6月25日を総会日とする。

(解説)
・一般には「本総会の終結をもって改定する」というような期限付にしない。そのような条件・期限を付けない場合は決議の瞬間に改定される。
・①乃至③たる次の内容は、いずれも書かなくても(説明しなくても)よい。決議に影響しない。しかし人を(議場・株主を)説得するには一般に必要になる。
・③対象日(支給時期・支給日・実行日)は協議内容そのものたが、述べなければ、必然に次回の対象日となる。本件の場合『給与改定後の最初の支給時期』たる0630となる。

・型に嵌まっていないのではないかと懸念されるが、5日間では準備が整わない等の理由などで、報酬規定又は慣習で「総会開催月の翌月分から実行する」という規定があれば0731は許容される。国税庁平成20年12月(平成24年4月改訂)役員給与に関するQ&Aの2問目。

・6か月先の対象日から変更というものでも型に嵌まっていると思う。文理解釈上施行令の『給与改定後の最初の支給時期』は2か月先から改定の効力が発生し・さらに4か月後の支給日から対象になるということを許容する。しかし、そうすることが利益調整ではないという説明が求められる。

・遡及は説明がつかないので駄目。したがって、常に対象月は、キッチリ型に嵌まっている改定日の最初の規定上の支払い日にしておくことが無難です。

【B簡易版】
 議長は、当会社の取締役の報酬額を、次のとおり改定したい旨を述べた。

 取締役甲野太郎の報酬額   年額★万円以内
 取締役乙山次郎の報酬額   年額★万円以内
(いずれも使用人兼取締役の使用人分は含まれない)

(解説)
・網羅版に対し①乃至③を省略した。それゆえにすなわちこの簡易版は、次の含みがある。
・改定時は、0625(午前1045)である。
・実行日(対象月、支給日)は0630(から)。

決算確定日(長文版)

会社法における決算確定日/確定申告における決算確定日

site/21046901

1 会社法における決算確定日

決算が確定するのは次です。これを『会社法における決算確定日』と呼びます。
(1)定時株主総会の承認時である(会社438条2項)。
(2)会計監査人設置会社においては、定時株主総会の報告時である(会社法439条)。

2 もなた税理士

2.1 もなた税理士は、『定時株主総会等を開催しない中小企業者であれば、決算確定日には仮の日付を記載することになる・・・」という実情を零し、「取締役会で承認を得て定時株主総会に申告書を提出する場合には、決算確定日欄には取締役会で承認を得た日を記載しましょう」と云います。
【徹底解説】決算確定日前の確定申告書の提出は有効か? –
2.11 もなた税理士に賛同します。取会非設置であれば取締役の決定日を記載すればいいと考えます。
2.12 もなた税理士はその根拠として「税務通信3706号:取締役会での決算確定と申告時期」の次の記述を引用します。

会社法上、定時株主総会での決算の確定の承認を経ることなく、“取締役会の承認”により決算を確定させることもできる(会社法439等)。法人税に係る申告期限の1か月延長特例の適用を受けている場合でも、取締役会の承認により決算を確定させているのであれば、定時株主総会開催 前 に法人税の申告書を提出しても問題ないという。法人税に係る申告期限の1か月延長特例は、「定款等の定めにより、各事業年度終了の日の翌日から2月以内に当該各事業年度の決算についての定時総会が招集されない常況にあると認められる場合」に、国税当局に申請することで適用が認められる(法法75の2 ①)。このように、同特例は、事業年度終了日の翌日から2…

2.13 しかしながら、会社法439条で“取締役会の承認により決算を確定させる”が可能なのは、会計監査人設置会社のみです。したがって、もなた税理士の論拠は薄いので、これを応援する必要があります。

3 確定決算主義と法人税の申告

(株主総会の承認を経ていない確定申告の有効性)
3.1 東京地裁昭和54年9月19日判決は、株主総会の承認決議を経ていない決算書に基づく申告がなされた事案において、商法上の確定決算上の手続に依拠していないとしても、確定申告自体が、実質的に法人の意思に基づきなされたものと認められる限り、税法上は、法人税法74条に基づく有効な申告として扱うものと解する旨を判示しています。この事案は、株主総会における計算書類の承認手続が行われておらず、会社の顧問税理士が貸借対照表、損益計算書と共に申告書を作成し、その申告書を会社代表者が了承して押印したうえで提出していたというものですが、この裁判例は、当該事実をもって、会社の意思に基づく申告書と認めることができるとしています。
3.2 福岡高裁平成19年6月19日判決は、当該決算書類につき株主総会等の承認が得られていなくても、当該確定申告は有効である旨を判示しています。この裁判例は、我が国の株式会社の大部分を占める中小企業では、株主総会の承認を経ることなく、代表者や会計担当者等の一部の者のみで決算が組まれ、これに基づいて申告がなされているのが実情であると指摘しています。また、このような実情の下では、株主総会の承認を確定申告の効力要件とすることは実体に即応しないことから、株主総会の承認を経ていない決算書類に基づく確定申告が無効になると解するのは相当でないという考え方を示しています。そして、決算がなされていない状態で概算に基づき確定申告がなされた場合は無効にならざるを得ないが、当該会社が、年度末において、総勘定元帳の各勘定の閉鎖後の残高を基に決算を行って決算書類を作成し、これに基づいて確定申告をした場合は、当該決算書類につき株主総会等の承認が得られていなくても、当該確定申告は有効と解すべきであるとしています。この裁判例は、確定申告をする「法人の意思」について明示していませんが、総勘定元帳の閉鎖後の残高を基にして決算書類を作成したことやその決算書類に基づいて確定申告をしたという事実をもって、法人の意思の存在を実質的に認めていると考えられます。

4 確定申告における決算確定日

東京地裁昭和54年9月19日判決・・・会社の顧問税理士が貸借対照表、損益計算書と共に申告書を作成し、その申告書を会社代表者が了承して押印したうえで提出したものが、会社の意思に基づく申告書と認めることができる・・・

福岡高裁平成19年6月19日判決・・・我が国の株式会社の大部分を占める中小企業では、株主総会の承認を経ることなく、代表者や会計担当者等の一部の者のみで決算が組まれ、これに基づいて申告がなされているのが実情であると指摘・・・

競業避止・自己取引などは事前承認の余裕などなく・まず実行して事後承認をするしかないという実情のように、決算確定日もこの類と思われます。

顧問税理士からすると、代表者や会計担当者等の一部の者のみではないというものが欲しい。

こういった意味で、確定申告における決算確定日は、取締役会設置会社においては取締役会の日、非設置会社においては取締役の決定日が、確定申告における決算確定日ということでどうか。

以上

決算確定日(要約版) – 整理事項(美濃島事務所)

平17(0116)福岡地裁 – 掲載文献(美濃島事務所)

昭56(0919)東京地裁 – 掲載文献(美濃島事務所)

解散公告の率

解散公告義務を遵守している会社の割合
会社法施行前後とは無関係に、昔も今も4割がしていて・6割はしていないということでどうだろう。おそらく何かの事件(たとえば誰かが公告義務違反により百万円の過料を受けたなど)がない限り、この水準がこれからも続くということでどうだ。

sites/21058860#

法務省の登記統計(ここ、無料)と官報検索サービス(ここ、会員制)から、株式会社を対象に、解散公告がどれだけ行われているかを可視化しました。
 A解散公告数/B解散登記数

1 解散公告は号外に掲載されるため約20日かかるので年跨ぎが影響します。しかし、この点は大勢に影響はないと判断しています。

2 平成17年までは43〜56%の高水準で推移していますが、会社法施行の平成18年から急落(30%→18%→17%)。その後は右肩上がりに回復します。会社法(H17制定・H18施行)との関連を疑います。なお、当事者実務家として、このポイントで解散公告のする・しないの意識変更などなかったと証言します。

2 以下の余計な件数が、分母に入っていると思います。
・有限会社の廃止
・組織再編の拡大
・休眠会社のみなし解散
これらは、会社法改正による新たな制度で形式的に解散ですが、解散公告義務がありません。

譲渡担保と不取税(設定編)

sites/21058676

地方税の通則の73条の7においては「形式的な所有権移転」としての不取税の非課税が掲げられ、ここに譲渡担保提供者(通常債務者)への戻り(いわば再取得・返還)を免除としています。

いっぽう、賦課・徴収のほうの地方税73の27の4は、この反対側の債権者への移転(戻りの前提のいわば譲渡担保設定)を規定し、ここでは非課税としています。

なお、いずれも(設定も戻りも)2年以内という条件です。
要するに、次と考えます。

第一に、返済期間が2年以内を予定し・予定のとおり結果的に2年以内に返済すれば免除となる(地方税73の27の4①項)。第二に、返済期間が2年以内を予定し・予定に反し2年を超え戻すことになれば、2年以内に返済されなかったことになり免除とならない。第三に、返済期間が2年以上であっても繰り上げ返済を認める条項で・結果的に2年以内に返済すれば同様に免除になる。

したがって、次のように運用すればいいと思います。

第一の場合は、徴収の猶予を受ける(第2項)。
第一の場合で、2項の猶予申出を失念した場合は、還付を受ける(4項)。
第二の場合で、徴収の猶予を受けていた場合は、納付する。
第三の場合は、徴収の猶予を受けれないと思う。しかし、繰り上げ返済で結果的に2年以内に返済すれば同様に免除になる。