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長男の孫を養子(被相続人弟)

sites/21057458

O先生へ

ご意見のとおりと考えます。
   O先生質問そのものは。それは、3.21です。
  しかし、3.22がわからない・・・・3.22が3.21に影響することはないと思う。しかし、3.22をまとめないと気持ちがわるい。だから、この記事はふわふわします。

なお、軸足は、第900条よりも相続資格の重複(または二重資格の相続人)が先な気がしました。
これを組み込まないと火傷しそうな気がしました。

O先生の無意識な引っ掛かりには、長男の子に二重資格の余地を感じそれが法定相続分になんらかの影響を生じる・・・とお見受けしました。そこで、この先行問題を分析することにします。

第1 
1 
1.01 重複症状は、養子縁組をしないと生じないはずです。婚姻もあり得るかとよぎりますが、配偶者相続人・血族相続人という構造からしてないでしょう。養子縁組のあと養子と子どうしが婚姻する場合は養子縁組で生じた部類とします。
1.12 養子縁組をすると必ず二重の続柄となります。これを「広義の二重資格」を名付けます(kasasagiの造語)。
1.13 そのうえで相続人として配偶者であり兄弟姉妹というような複数資格を切り出します。これを「狭義の二重資格」と名付けます(これも個人的造語)。

1.011 広義と狭義が鬱陶しいかもしれません。広義のほうが不要という意見があるかもしれません。でも僕は段階的に考えたいので、僕には広義が必要でした。

 文献では、両方どりを「両立する」、片方のみを「両立しない」というように書かれていますが、しばらく『両方とも』と『片方に吸収する』とします。間違っているかもしれません。

1.2  かかる二重資格は相対的で2種があり、正と逆があります。
1.21  当事者系:主体が対象を養子(親)にすることによって、主体と対象間に生じる二重資格。
1.22 関係者系:誰かが誰かを養子(親)にすることによって、当事者以外に生じる二重資格。

1.3  このテーマは①広義の二重資格、②狭義の二重資格、③二重資格の場合両方かそれとも片方に吸収されるかという順序で進めていくことが体系的に且つ分析的になると思います。
1.31 なお、①②は事実の問題で解釈の問題ではありません。③aが選択(判例・解釈)の問題とで先例をあたる作業となります。
1.311 また、③bに一方のみを相続放棄できるかという類があります。③cという気がつかないテーマがあるかもしれません。

第2 
2.01 すべてのパターンを網羅しませんが、既出パターンは次です・・・いや、これ以外はないのでしょう。

2.1 孫を養子
2.2 自己の非嫡出子を養子
2.3 嫁婿を養子

2.4 弟を養子

第3 

3  O先生の事例は「2.1」になります。祖父を被相続人とすると次になります。
3.01 事例2.1のよくある既出パターンは次です。それぞれみていきましょう。
3.11 長男は死んでいない。狭義の二重資格にない
3.12 長男が死んでいる。狭義の二重資格にある。昭26(0918)民事甲第1881号民事局長回答で両方となっている。

3.201 弟を被相続人にします。O先生の事例は3.21ですが、3.22を加えます。

3.21 兄は死んでいない。狭義の二重資格にない。潜在的に二重資格にあるからといって養子分をなくすことはできない。
3.22 兄が死んでいる。狭義の二重資格にある。両方なのか片方なのか。両方なのだろいう。裏付けを探していないが3.12がそうであるからそうなると思う。

★ほんどうかな?? つまり、三男甲2 兄の子乙2、養子乙1なのか? ★それとも・2.2と2.3のように片方に吸収されるのか?????  2.3は認めないのでこれも認めないのではないか? そうすると3.21も怪しくなる・・・・★★たぶん、2.2と2.3だけが両方を認めないのであって、その逆は認めるのだろう。そして、その他(裏)も認めるのだろう。きっと、これを第一段仮説として軸に置く。美美美美★★、今のところは、片方のみ(片方に吸収される・剥奪?)はこの2点だけであって他にはない。O先生の事例はそもそも狭義の二重資格でないので剥奪系に掛かることはない。同じ親族構造でも死亡の前後により狭義の二重資格になることがある。この場合この2点が剥奪(吸収されてしまう)となru.

ーーー狭義の二重資格で両方のパターンは2.1だけであり、2.2と2.3は片方だ、。★吸収されると表現されてた気がする。

なお2.4は狭義の二重資格にありません。

第4 

4 難しいのは3.22です。O先生の事例は3.21です。3.21では②狭義の二重資格は生じません。O先生のご見解のとおりと思います。?????

二重資格あり(両立する)しかし片方のみである2.2と2.3の3.22相当(逆のパターンを網羅しないと・・・

もっというならば全体を網羅してみたい。つまり、
1.21のある方向を正とすると、逆がある。
1.22は、1.21の裏として、これも正と逆がある。

2.3において、夫死亡の場合妻は配偶者のみで兄弟姉妹分は吸収されてしまう構造だが、この逆はどうだろうか。整合性を採るならば夫の兄弟死亡において、妻はもう一つの資格の兄弟姉妹分はないことなる。おかしくないか、吸収論で説明するならば吸収元がない。そして、そうであったとして、おそらく離婚したのならば兄弟姉妹分は復活するのだろう。つまり、正の逆は異なる結論となるのか、それとも整合性を保つのだろうか。

このあとにこの点から整理してみよう。
山本正憲「二重資格の相続人」中川善之助先生追悼現代家族法大系編集委員会編『現代家族法大系4(相続I)』161頁(有斐閣)が詳しいらしい。青山修本より。

時系列で狭義の二重資格にならない場合となる場合がある。おそらくどれもだ。狭義の二重資格になる可能性がある場合でも、結果的にならなかった場合は両方ということでよいか。それとも潜在的に狭義の二重資格なる可能性がある場合、一律なのか。そうとはえない。

どこかで、狭義の二重資格が起こった場合できるだけ両方にさせる傾向にあり、片方に吸収あれるのは例外であることを読んだ気がする。逆だったかもしれない。

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以上

非繋印型は令16条の印証になるか?

sites/21057459

・非繋印型(単独型)とはなにか、ここ

1 かかるサイン証明の非繋印型(日本領事館のいう単独型)は、令16条の印鑑証明書になり得ます。
 根拠は昭33.8.27民甲1738など民事局の先例が満載です。なお、後述東京局の取扱いには筆跡鑑定のようなことをもって同一性を判断するのではなく機械的な照合をすると書いてあるように読めます。そして、名古屋局は機械的な照合することを前提に同一性確認は不可能といいます。冷酷な言い方ですが的を射ています。名古屋は言い過ぎかもしれません。奇跡的に一致することがあり得るのですから。

2 昭49 ・10 ・12東京法務局長回答があります。これには「委任状に署名したものに奥書証明をしたものでなく単なる署名証明書であっても登記官は印鑑証明の照合をするのと同様にサインの照合をして申請の適否を判断すればよい」と作業方法を明示しているそうです。山北本の孫参照です。名古屋節ならば『するしかない』となりそうです。

3 名古屋においては、昭和63年(具体的には登記情報19-153)では、上記先例・東京取扱と同じ表現でした。しかし平成4年(20号)に「…署名及び拇印証明は、署名、拇印の同一性の確認が不可能ゆえこれを添付した相続登記申請書は受理出来ない」と表現を変えます。見解を変えたわけではありません。「要するに」ということです。梅北本にあります。この登記情報はきんざいのそれではありません。

4 印鑑ですらいつも同じ印影になるとは限りません。朱肉のつき方・押し方の違いにより一方が太くなり・一方が細くなるのは周知の事実です(これを「①印影におけるムラ」とします)。こういったムラが激しくなければ同一と照合します。しかし、そのあとに印鑑が少し欠け印鑑証明書と一致しないケースは同一にしません。同一の印章から印出されたものだろうといいたくなりますが、相違は相違。ダメなものはダメです。印章鑑定をしているのではないのです。顕(表)れた印影の照合をする作業をしているのです。
    ①印影におけるムラ
    ②印影と同等のムラ
    ③サイン特有のムラ
    ④ムラではない類(印章の欠け・字画の差異)

5 筆跡は、ペンによって太さが・スペースによって大きさが異なります(これを「②印影と同等のムラ」とします)。そして、その時の体調などによって形状の歪み・線の角度・ハライが異なります(これを「②サイン特有のムラ」とします)。
 東京局回答は、②印影と同等のムラを許容する書きぶりです。さらに②サイン特有のムラをも許容してくれそうな気がします。いっぽう、名古屋局は、ペンの差異による太さ・筆圧によるムラすらも否定するする書きぶりで硬直すぎるかもしれません。ただし、むしろ完全一致することは怪しいのですからこのような理由だけで評価することはできません。このあたりがこの問題の基本軸になります。はっきりさせない・させれないのです。

6 ④ムラではない類(印章の欠け・字画の差異)は、照合不一致となります。③サイン特有のムラ(線の角度など)を超えた・線が一本から二本になったり・一つの跳ねが二つになったりする字画の変化は、欠けた印影を提出したと同じで救われることはありません。サイン証明における署名は生涯変わらないものとみなされます。だから、有効期限というものがありません。同一人物の字画は異なることはないとするのが基本です。

7 吉田公一著の「筆跡・印章鑑定の実務」という本(ここ)。そこに「鑑定人は断定し過ぐる(シスギルと読みます)。 断定に重きをおきて理由を粗略にする」「予は書家の鑑定より老練なる裁判官の鑑定の方が正確だと思う」とあり興味深いです。私も、日本人の署名に限り複数のサンプルをもらえれば、同一人物だろうという見解に達することがあります。それは全人格的判断です。それは筆跡鑑定の領域に入っています。加えて背景事情なども要素にいれたりして判断します。そういった鑑定・判断は登記官の形式的審査権を超え危険です。

8 前述吉田公一本61頁に「筆跡の構成要素」が説明されています。『手書き文字は、運筆によって字画(じかく)が書かれ、字画が組み合わされて文字形成されるが、字画の運筆や組立てには運筆が関与する。筆跡の検査では運筆状態、字画形態、字画構成を扱うことはできない。』あります。

 筆跡鑑定をなんども試みた人なら理解できると思いますが、または野球選手のサインをみてもらえれば一目瞭然ですが、実際のところ③サイン特有のムラの程度(形状の歪み・線の角度・ハライ)と④ムラではない類(字画の差異)の境界は曖昧です。楷書のようにそうでないものもあります。

以上

サイン証明の区分

名辞問題、sites/21057415
外国人がその所有不動産につき登記義務者として登記を申請する場合

#昭和25年は、その外国人の不動産登記法施行細則第25条(その後第42条、新法では令16条)による印鑑証明書の提出は不要と解釈していました。ただし、そこではそのことはオカシイと誰もが考えていた衒いが見え隠れします。昭和25年は、つまりサイン証明書が提供されなくても、サインがされていれば足り、登記の申請が受理される。言い換えれば、外国人の同一性の確認は、登記済証の提出のみで十分であり登記義務者である外国人が印鑑証明書の代わりとしてサイン証明書を提供したとしても登記官にとってそれは旧不動産登記法上の法定添付書面ではないので審査不要でした。これが初期値です。昭25(0215)432を見よ。
 そうして、現在の多様な形式になるまでの系統を示してみます。
-縦軸-
 1   奥書き型
 1-2 繋印型(貼付型)
 2   非繋印型(単独型)
 その先例のあと最初に取り入れられたものが奥書証明であり、次の事務処理上の利便から繋印形式が発明され、最後に日本の印鑑証明書と同じスタイルの非繋印型が登場したと考えるのがこの問題をとらえるのに理解に役立ちます。
-横軸-
#奥書きであろうと繋印があろうとなかろうと明示的でも黙示的にも「次の住所・署名(拇印)は私のソレ」であるという宣言が土台になります。そして、Notary(public含む)が発行する証明には、Jurat(ジュラット:本人が書類内容を宣誓するもの)と、Acknowledgment(アクノレッジメント:公証人が本人の身分証明書を確認するもの)があります。さらに、「1、1-2」では住所・署名(拇印)以外の委任内容を組み込むことが可能となります。

(補足)
1 Notary またはNotary public には公証の効果が生じます。しかし、〇〇事務処という行政の出先機関にそのような効果はないと考えるのが基本です。アポスティーユが必要です。また、行政の出先機関に多いですが肝心の「次の住所・署名(拇印)は私のソレ」という記述が欠けている場合が多いです。そのような記述がないところに「次の住所・署名(拇印)は彼のソレ」という効果が発生しえないと思います。
2 奥書き型は、奥書証明という用語が定着しているので説明不要と考えます。そして、繋印型と非繋印型はKasasagiの造語です。Kasasagiは、契印という表記と避け明瞭な「繋」を採用しています。両方とも「けいイン」でもいいですが「つなぎイン」と読ませたいです。貼付型・単独型は日本領事館が用いているのでそちらのほうが通りがよいかもしれません。日本以外では、1枚目と2枚目にホチキス留めをするだけ・糊付けするだけの貼り付けをすることがあるので注意が必要です。)

他の代理人が関与する登記

sites/21057386

かかる論点は、登記情報(上607号、中608号、下登記情報609号)で「代理人を異にする共同申請事件及び連件申請事件についてのオンライン申請」という名辞になっています。

次の構造でどうでしょうか。
 1 各自代理(売主司法書士A・買主司法書士B(別れ、京都方式))
 (1)基本並列型(二名連記型)
 (2)復代理型 (発展型):補足・復代理にによる申請事務脱退型(申請書に代理人として書かれない)
 2 連件(移転司法書士A、設定司法書士B)

----------
(考察)
1 当初は、各自代理ではなく「共同代理」という表現をしていました。そして復代理脱退型を”共同申請でない”としていました。
2 まず、登記用語において、単独申請・共同申請の二種の用語が絶対的です。民法上の自己契約・双方代理(各自代理)という用語も同様です。この既存用語との衝突を避けなければいけません。ですから「1」の共同代理・共同申請でないという用語を使うと誤解を生むので採用するべきではありません。
3 問題設定は極めて明確でした。焦点は「各自代理」という同一のシニフィアンの下で、①申請書上に代理人が並立する型(基本型)と、②復代理により一方が申請実務から離脱する型(発展型)を、いかに概念的に分節するか**という点にあるようです。

4 上位概念(共通の前提)
 まず上位概念は、**各自代理(別れ)**で固定するのが安定します。これは「代理権の構成」を表す語であり、申請書の表示態様とは切り離されています。
5 二名連記型
 この型の本質は、* 各自代理である* かつ* **代理人双方が申請行為に関与し、申請書上に表示される**点にあります。ここで「共同」や「連名」を正面から用いるのは避けるべきです。

6 復代理申請事務脱退型
 この型の核心は、* 各自代理という構成自体は維持されている* しかし* **一方の代理人が復代理を通じて、申請事務から退いている**という点にあります。ここで重要なのは、**「代理権が消えた」のではなく、「行使の場面から離脱した」**というニュアンスを正確に捉えることです。この点を踏まえると、適切なのは次の系統です。* **各自代理・復代理移行型*** **各自代理(復代理脱退型)*** **各自代理(申請関与単独化型)**とくに一つ挙げるなら、> **各自代理(復代理脱退型)**は、①復代理という法技術を明示し、②「単独申請」や「共同申請」と誤認される余地を最小化し、③申請書上の表示が一名になる理由を自然に説明できるという点で優れています。
 なお、(1)との対比から、復代理に発展すると申請書に「連記しない」という効果を示しているつもりです。そして、申請書に名を書かない結果、本人確認証明情報の不適格者となり、補正をすることができないという結果を説明できることになります。

7『2 連件』は、「1 各自代理」との対比から、各自代理ではない双方代理であることを示しているつもりです。
 なお、別記事に「連件の意味論」も見てください。

以上

連件の意味論

紙申請時代では右上に鉛筆書きで「3-1、3-2、3-3」と書いた。
オンライン申請でも同じ感じです。

意味論として、第一に【連続提出】があります。
第二が【添付書類の融通】であり、旧法細則第四十四条ノ九〔同時登記申請書の添付書類の援用〕です。そして、新法にはかかる「援用⇒連件」の法令はみつかりません。
第三が【運命共同体】です。つまり①抹消・②移転・③設定という連件一括処理事案。N9が終了しないとN1も終了しない(N1は登記留保となる)。N9が却下・取下げになるとN1も取下げ等をする(つもり) の類。この登記留保さは法令にどこにも顕4れませんが、法令以外に顔を出します(たとえば、平成17年2月25日開催 10など)

連件の意味は何か。それは第二と第三の間で揺れ動くシロモノです。kasasagi

この記事は「他の代理人が関与する登記」を説明するために書きました。

sites/19102626

知れている債権者の範囲(色分け)

sites/21056978

1はじめに

合併手続では「官報公告」と「個別催告」が必要です。
ダブル公告により個別催告を省略できますが、官報公告を省略することはできません。
債権者が存在しなくても(そういうことがありえるのかは措くとして)、会社が把握していない債権者がいる可能性を否定できないので、官報公告は必須です。

個別催告の相手先は「知れたる債権者」です。

知れたる債権者とは、まあ1円債権者も該当するのですから… 範囲は?と問われても… … … なんにしろ色分けしてみました。

2整理

・会社法は次のように規定します。

799条2項 :存続株式会社等は、次に掲げる事項を官報に公告するとともに、知れている債権者には各別に催告しなければならない。
789条2項  :消滅株式会社等は、次に掲げる事項を官報に公告し、かつ、知れている債権者(同項の規定により異議を述べることができる者に限る)には、各別に催告しなければならない。

・文理解釈すると次となります。

1 一円でも負債勘定に計上されている先は知れている債権者と扱うことになる。だって、知れている債権者だから。
2 請求書が未発行でも仕入が確定していれば同様である。単に弁済期が未到来なだけである。
3 公租公課、水道料・電力などの公共料金も同様である。


一円債権者や水道局にも破産手続並に送付するようにしている先生もあるようです。ホントウだろうか? これらは個別催告の相手先から除外したい気になりますが、会社法に除外規定がありません。そういったことは解説すらもされていないように思えます。ない・されていないのは当たり前かもしれません。


3色分け

01 銀行などの借入金
02 買掛金(ただし09を除く)
03 未払い金(修繕費など非事業性)
04 管理契約・会員契約(別荘管理・スポーツジムなど、契約上の地位系)
05 継続的供給契約(家賃、顧問契約、将来発生系)
06 労働債権(給与債権)
07 友好的取引関係(事業主・兄弟会社など)
08 公租公課・公共料金・町内会費など
09 異議を述べられても対処が容易な少額債権者、合併前の支払いで消滅予定の債権
10 いちゃもんをつけられて訴訟継続中だが、会社がその債権の不存在を確信するのがその当時の状況から合理的な場合(後に敗訴が確定したとしてもその時点で知れたる債権者ではない)。

4コメント

・「04」に該当し催告先が千を超える場合は、ダブル公告が合理的です。
・「06」たる労働債権は、本来的に知れている債権者でないと考えます。
・「07以降」は、個別事例によっては滑稽です。

・「07以降」に限らず、1円債権者・水道局が知れたる債権者ではないという理由を求めることとは別に、このあたりをコントロールするための技術が必要です。

以上

目的の適格性と絞り込み

sites/21056948

目的の適格性には、①明確性・具体性、②営利性、③適法性があります。
うち具体性は、会社法の制定に伴う類似商号規 制の廃止によって登記の審査の対象とならないことになりました(平18・3・31民商782号通達)。

明確性と具体性が難解です。この二つを独立した概念として考える人がありますが、私は冒頭のように一つのカテゴリーに押し込んでします。旧商法での取り扱いも同様でした。
旧商法時代において実務家は、類似商号規制の基準の公式を求めました。「明確性の定義が明確でない」「明確性と具体性は同義ではないか」と揶揄しました。
新会社法となって具体性が問われないことになりこの議論はなくなったように見えます。

私の旧商法時代の基準・公式を述べます。
まずはじめに、明確性と具体性は同義と割り切ります。いずれも論理学上の外延(公示内容(指示項)の範囲))とします。次に〈目的の適格性を語るという文脈における具体性〉とは、外延の縮小というどちらかというと作業のことを指すと考えます。なぜなら、旧商法時代おける〈具体性に欠けるとされた事例〉は、〈絞り込み〉の場面で登場するからです。そして、このように再構成するとこのあたりを上手く説明できます。

絞り込みの話をしましょう。
明確性とは、「語句の意義が明瞭であり一般人において理解可能なこと」とされています(商事法務)。言い換えれば、一義的であり又はある程度の幅が許容されるがつまり「共通認識が得られる」ことです。そして「商売」という言葉は共通認識が得られます。「事業」も同様です。だから登記可能です。営利性・適法性が気になるのであれば「営利性があり適法な一切の事業」となります。

しかし、「商売」だけではマジメさが問われます。相手方から「内装工事業の建設業の許可が欲しいなら、内装工事業と書いてもらわないとだせれない」と回答があることが多いと聴きます(当否は措くとして)。

そこで登場するのが『具体性』というわけです。それは前述の「外延の(さらなる)縮小という作業」です。
目的の適格性という本は、総務省の産業分類別に説明します。内装工事業は「大分類D 建設業>中分類07 職別工事業(設備工事業を除く)>078 床・内装工事業>0782 内装工事業」とのようにより深く絞り込みがされます。そこで、絞り込みをかけるなら大分類の『建設業』でもよいのです。十分に明確性がありますし具体性もあるのです。しかし、もっと限定的に絞り込みをかけたいという事情から『内装工事業』とするのです。
「明確性の定義が明確でない」「明確性と具体性のチガイがわからない」という混乱の原因はそこにあったと思います。類似商号規制を前に個別事例に応じてチューニングが必要になったのです。
これが「目的の適格性のうちの具体性の正体」です。

数次相続における一次相続分のみを譲渡

まず、赤線のうち1/6たる丸桃部分(右図の内円の9時の方向の1/6)が花子に落ちます(これを①とします)。同時に、右図の外円は梅子で3/6あります。ついで、梅子死亡により外円の9時の方向のシフォンケーキ部分(丸橙部分)が花子に落ちます(これを②とします)。

左図梅子を持ち出す必要はありませんが、右図の丸橙は左図の内円の9時の方向の部分にも顕れます。丸茶は左図のみにあらわれ、本件一次太郎の対象物ではありません。

したがって、対象物というか対象主を父太郎とする軸をひいておけばたりる。つまり次で足りることになります。

④ 上記被相続人の開始した相続において(限り)、私譲渡人は、その有する相続分の全部を上記譲受人に無償で譲渡します。

しかし、こういったことがこの図を書いてみるまで私には落ちませんでした。

ところで(そこで?)、念のためにこの①②という2つの部分を書いてみます(した)。

上記被相続人父太郎の開始した相続において、私譲渡人は、その有する相続分の全部(①私固有部分(1/6【桃】)と梅子(○日死亡)が有していた被相続人の相続分3/6のうちの私の持分(1/6【橙】))を上記譲受人に無償で譲渡します。(後述⑤)

もちろん隅付格好はこの文章限りの補助線です。

書いてみて気がつきますが又は書かずとも当たり前かもしれませんが、繰り返すのですが()たる括弧書きはなくてもよいのです。

では邪魔か?

たしかにあると簡潔さが損ねられます。しかし書かれたゴツゴツした部分は明示的で分析的です。もしかすると、この図を持っていなかった時代の私にこの①②部分が示されれば理解できたかもしれない。ミエタというか。他の人も同じではないだろうか。

★分析的に分析

原子文は次です。

① 花子が、次郎に、〈花子の被相続人の相続分を〉譲渡する。

主格・与格(間接目的語)・対格(直接目的語)、述語の語順です。

直接目的語でノ格が連続します。その前半は所有格・属格であるからより分析的に次にします。

② 花子が、次郎に、〈花子に属する被相続人の相続分を〉譲渡する。

なお、この格は〈花子の父である(あった)被相続人〉という関係の格かもしれません。このあたりはよくわかりません。ユラギがありそうです。この点は、次の③の状況設定助詞の登場に伴う「…有する」表記への交代により無関係となります。

法制執務文の語順は「○は、」を先にするのが基本です。しかし、場面設定があるなら「~の場合、/~において(は)」としていちばん前に出しておくことがよいと思う。同時にガ格を係助詞ハに交代させ場面に応じた肩書を加えます(交代させます)。

③ 上記被相続人の開始した相続において、私譲渡人は、その有する相続分の全部を、上記譲受人に、無償で譲渡します。

最初の二つは格助詞ではなく係助詞です。最初のテンは思想のテン(本多勝一さん)として打っておきます。次のテンは逆順のテンとして残します。残りの読点は無くてもいい点(これも本多式)ですので削ります。

④ 上記被相続人の開始した相続において、私譲渡人は、その有する相続分の全部を上記譲受人に無償で譲渡します。

対象物(直接目的語)に父・母(外円・内円)という入れ子が生じているのではないか。本件は入れ子は生じていません。しかし、生じているという錯覚に陥るのです。分析的に視ると左図が浮かぶ。その緑部分が梅子に属するのではないかと不安になる。財産権上死者に属することはないのですが、属していたことはあったのです。

いずれにしても冒頭の①②という二つの部分がある。そこで(だから・ところでとして)それを入れてみるのです。より適切になったと主張するものではありません。

⑤ 上記被相続人の開始した相続において、私譲渡人は、その有する相続分の全部(①私固有部分(1/6【桃】)と②梅子(○日死亡)が有していた被相続人の相続分3/6のうちの私の持分(1/6【橙】))を上記譲受人に無償で譲渡します。

混乱・不安が数次相続に由来しているのだから、その状況設定をさらに加えるとさらに分析的になるはずです。そこで、そのことを前置きにしてみました。

⑥ 上記被相続人の開始した相続においては、遺産分割未了のまま梅子が○日に死亡していますが、私譲渡人は、①私固有部分の被相続人の相続分(1/6)と②亡梅子が有していた被相続人の相続分3/6のうちの私の持分(1/6)を上記譲受人に無償で譲渡します。

私としては、⑥のように書いてくれると嬉しいのだが。

以上

:後藤さんの論文を読みました。後藤論文では言及されていませんでしたが、私は、相続分はいかなるような切り取り方でも譲渡可能という説に立つこととしました。

★補足

たとえばこの事例は人的な全部です。つまり父の相続分全部です(花子が有する父の相続分全部です)。この人的なものをさらに人的な①又は②の部分のみを譲渡することが可能と考えます。この点はおそらく異論のないところでしょう。もちろん、②の33%のみを譲渡することも可能です。

そして、人的と対極側にある物的な切り取り方も可能と考えます。つまり、父太郎の土地についての相続分のみを対象として譲渡することも可能と考えます。おそらく、反対する人は多いでしょう。人的・物的ではなく割合的にしかできないと。なお人的は常に割合的になります。

それゆえに、人的と物的の混合的切取も可能と考えるのです。

ですから、次の相続分譲渡証明書も登記所で通ると考えます。しかし、根拠文献や事例が見つかりませんので裏付けがありません。否定する理由や理屈がないからそう考えるしかないというところです。

⑦ 上記被相続人の開始した相続において、私譲渡人は、①次のA土地については長男に、②B土地ついては次男にそれぞれ譲渡し、③残余は森不動産に譲渡したことを証明します。

以上

既に二次が一切で確定の場合、二次の次男は一次相続遺産分割協議の当事者か?

S弁護士、T・N・O司法書士へ。
2024(R6)年11月頃の内容に類似の別の話題が出てきたので再掲します。

なお、前回に加えて、T司法書士が提示した判例を取り込み「遺産分割は、現実に属する個々の財産の帰属をどのようにするべきかを決定するもの」であるから、いまだ過渡的な相続人という地位はすくなくともディフォルトでは含まれないというボクの足場を固めました。

次に「登記原因証明情報兼登記承諾書」の贖罪ではないですが、こういったなんでもかんでも混ぜ込んでせめてくる輩に対する防御策として「登記書類は直接証明でなければならない論」をkasasagiが持ち出します。もって、B説2-1のためらいの外観が浮き出たと思います。

また、問題は当事者がどのような意思にあったかではなく「登記が通る」かです。したがって、当初の質問1の述語をより明確に「・・・と登記官は判断するか」と加えました。おそらくこれは法律問題だけではない気がします。文章問題以外に登記添付書類のルールと形式的審査権たる登記官の見方の問題があるのは確かです。

kasasagiは、「よくない」とまともに答えませんが、登記が通るか/通らないかの前に適切な表現(抜き差しのならない表記)はどういったものになるかをはじめに抑えておいた方がよさそうです。

【事例】

  • 1-1 被相続人甲(S40死亡):法定相続人は長男A・次男B0の二人。 (遺産分割協議はしていない。遺産などないものと思っていたかもしれない)
  • 1-2 被相続人B0(H21死亡):法定相続人は長男B1・次男B2の二人。
  • 被相続人B0につき、次の遺産分割協議が成立した。「1 被相続人乙の遺産の一切はB1が取得する。  2 B1はこの遺産を取得する代償としてB2に対し金一千万円を支払う。」
  • 被相続人甲の✕✕✕の土地につき、遺産分割協議をしたい。

【ご質問1】

このような被相続人B0の遺産分割協議があることが前提で、B2は、被相続人甲の遺産分割協議の当事者となるか/それともならないか(※1)…被相続人乙の遺産分割協議の対象には、甲の遺産についての法定相続分が含まれている《と登記官は判断する》か。

A説:登記官は、その遺産の一切は分割協議前の法定相続分も含むと判断する。 B2の「遺産分割対象財産に甲の相続分が含まれているとは認識していなかった」という錯誤取消の余地あるかもしれないことを危惧するだろうが。

B説:登記官は、遺産の一切が分割協議前の法定相続分も含まれないかもしれないと判断する。 (したがって、却下される)


【ご質問2】

B説に立つ人は次ならどうか。

「遺産の一切(相続人の地位を含む)は…」 ※2-1

  • B説1:それなら、登記官は分割協議前の法定相続分も含まれると判断する。
  • B説2:それでも、却下する。

【ご質問3】

B説2に立つ人は、次ならどうか。

「遺産の一切(甲(平成4年4月4日死亡)の相続分を含む)は…」 ※2-2

  • B説2ー1:それなら、登記官は分割協議前の法定相続分も含まれると判断する。そりゃそうだろう、そのように書いてあるのだから。通る。
  • B説2ー2:それでも、却下する。・・・ということは問題は別のところにあるのだろう…
  • B説2ー2kasasagi:よくない。なんだ、その回答は。

【質問1の回答】

T司法書士・N司法書士・O司法書士・私はB説、つまり司法書士は全員B説、迷うことなく。

いっぽう、S弁護士はA説で以下。

1 本件の問題は、「B0を被相続人とする遺産分割協議の対象に、甲の遺産についての法定相続分が含まれるか」と思われます。
2 当該遺産分割協議書の対象は、一切の遺産であり、分割協議前の法定相続分も含まれるものと考えます。
3 したがって、甲の遺産については、AとB1にて有効に分割協議が可能と考えます。
4 B2の保護としては、「遺産分割対象財産に甲の相続分が含まれているとは認識していなかった。」として錯誤取消の主張が可能かも知れません。


【質問2の回答】

O司法書士とT司法書士以外は皆B1説(私も)、皆 ためらって。
O司法書士は未着。T司法書士は沈黙

【質問3の回答】

T司法書士はためらってB説2ー1を採る。B説2ー2を採らない。


【B説2ー2kasasagi】

よくない。
相続分譲渡の間接証明にはなるが、直接証明たる「相続分譲渡証明書」が別途求められよう。
添付書類ルールは、直接証明が必要で間接証明はダメなのだ。

質問1について。遺産分割協議は、現実に遺産に属する個々の財産の帰属をどのように定めるかにつき決定するものである(東京高等裁判所 昭和41年(ラ)第583号参照)。「一切の遺産」は、あくまで個々の具体的な財産を指すものであり、相続人という地位そのものを含むものではない。
遺産分割協議(遺産分割協議書)と相続分の譲渡(相続分譲渡証書)はちがう。

質問2について。 この「遺産の一切(相続人の地位を含む)」に、甲の相続分のことを含めている可能性は大いにあるだろう。しかし広すぎる。一切じたいは広くこれは許されるが、拡大するにもほどがある。このサジ加減は、昭和56年5月21日法務省民三第3124号民事局長通達における「登記申請の包括委任状についてー不動産登記に関する最近の主要通達の研究・藤谷」と通じます。

質問3について。 限定的に「甲(平成4年4月4日死亡)の相続分を含む」としているから、当事者は被相続人甲の相続分をB1に取得させるという意思にあることになる。しかし、まず当事者意思云々は措くして、これがどういう状態かというと、本来遺産分割協議書ですることではない代物に相続分譲渡を混ぜ込んだ状態ということはいっておく。登記原因証明書と登記委任状を1枚に紙に書いてしまうことと似ている。したがって、当事者にはこのことを説明して別々の書面にすることを促すべきであることを言っておく。

通してしまった「登記原因証明情報兼登記承諾書」もそうだが、これを同等に扱うなら遺産分割協議書兼相続分譲渡証書とするべきである。なお、タイトルだけ変えても中身がついてこない。逆を言えば中身がついでくればよいことになる。

遺産分割協議書に「他に子なき旨の証明書」を混ぜ込む実務が横行しており、これと同等に扱って本件が通ることを否定するものではありません。つまり、登記原因証明書、登記委任状又は登記承諾書は「のみ書面」であり、相続証明書はのみ書面でないことが関係します。

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借地借家法15条2項は強行規定か

借地借家法15条2項(後発的自己借地権)は強行規定か。

(自己借地権)
第十五条 借地権を設定する場合においては、他の者と共に有することとなるときに限り、借地権設定者が自らその借地権を有することを妨げない。
2 借地権が借地権設定者に帰した場合であっても、他の者と共にその借地権を有するときは、その借地権は、消滅しない。

従来においては、自己の所有地に借地権を設定することは混同の法理(民520条)により認められないとされていた(実務解説・借地借家法p42)。それでは、原則的な混同の法理を採り消滅させることは可能なのか。すなわち2項の「消滅しない」は強行規定なのか。

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