製本作品2

不動産登記の実務上の諸問題
A5 版・厚3センチ(612p)・普通の紙

初回作での課題は、①切り込み数は10mm に1 個(多いほどいい)。②深さは深いほどい
いでした(切り込み問題)。

1 切り込み問題:切り込みは、「削る」よりもサクッと「切る」ほうがよいのではないか(ノコギリは大変)。
1.1 切れない。本とは紙なのだがほとんど木材と同じです。ケーキを切るようにはいけない。
1.2 電ノコとグラインダーを投入。グラインダーのほうが楽。どうやら切り込み作業はグライダーが最上らしい。


2 溶け込ませ前処理:そのように切り込みができたところ、水に漬け・亀の子ワタシ(そのあとはワイヤーブラシに変更)で繊維を砕いて馴染ませる。木工用ボンドは水溶性なのだ

3 麻紐を埋め、木工用ボンドで固め、さらに和紙で覆う。
3.1 世間では寒冷紗で固めるとしているが、仕事柄和紙がたくさんあるので。

4 スチームアイロンで融合させる。

5 せいほん屋さんから外した状態は、次です。

5.1 側面を切り取る。

5.11 オウケイ。麻紐と繊維融合に対する水溶性の木工ボンドが効いている。

6 表紙をつける(木工用ボンドで接着)。

9 あとがき

  • グラインダー作業が危ない。力仕事であるし火事の危険がある。文末が飛び散る。
  • 総じて面倒、しかしさらに愛着が沸く。
    • 蔵書のぜんぶにこの処理をすることはできない。
    • 5センチ以下なら紐綴じで十分だ。
    • 5センチ以上は、このような処理が必要となる。

せいほん屋さんが届く(初回作)

ブナぶな考房(福岡県)から製本器(製本キット「せいほん屋さん」)が届きました。よくできています。

https://bunakobo.sakura.ne.jp

注文するとお電話がありました。発送の前に利用方法を訊くという姿勢で関心しました。私も商売人としてそありたいものです。

「10センチ幅を超えるものはないですか?」と尋ねたところ、『ない』とのことそのあたりは自作をすることになりそうです。

ここでは、初回製本作業を感想を書いておきます。

B6版・厚3センチ(512頁)
光沢紙(スキャニングしずらい)、機械が詰まる。

1 各頁が背中に確実に接着させることが肝腎であると見立てました。
1.1 感覚として、くっつくはずがないと思いました。だから、切れ目が必要。そこでノコギリが登場。
1.11 実際、浅い切れ目だと脱落する(糊付けが効いていない)。効いていたとしてもパワフルな使用に耐えられないだろう。
1.2 製本用ホットメルトを使用するのが正解だろう(ブナぶな考房ウエブサイトを見よ)。
1.21 3センチ程度ならいける気がする。
1.22 厚みが10cmとなると背中に丸味を及ぼす必要があるのだろう。しかし、丸味をつくるのは大変(だから、しない)。製本用ホットメルト不使用の限界点を知る必要がある。

1.12 ブナぶな考房同封のダンボールカッター(左)は小さすぎて面倒。そこで、所有のノコギリ(右)にした。それでも大変。本件の切り込み数は6 点、深さは1mm。

2 いちおう完成したものも使用に耐えられないと思う。使用にいたってどこかの頁が脱落するだろう。
2.1 切り込み数は10mm に1 個(多いほどいい)。深さは深いほどいいだろう。