他の代理人が関与する登記

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かかる論点は、登記情報(上607号、中608号、下登記情報609号)で「代理人を異にする共同申請事件及び連件申請事件についてのオンライン申請」という名辞になっています。

次の構造でどうでしょうか。
 1 各自代理(売主司法書士A・買主司法書士B(別れ、京都方式))
 (1)基本並列型(二名連記型)
 (2)復代理型 (発展型):補足・復代理にによる申請事務脱退型(申請書に代理人として書かれない)
 2 連件(移転司法書士A、設定司法書士B)

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(考察)
1 当初は、各自代理ではなく「共同代理」という表現をしていました。そして復代理脱退型を”共同申請でない”としていました。
2 まず、登記用語において、単独申請・共同申請の二種の用語が絶対的です。民法上の自己契約・双方代理(各自代理)という用語も同様です。この既存用語との衝突を避けなければいけません。ですから「1」の共同代理・共同申請でないという用語を使うと誤解を生むので採用するべきではありません。
3 問題設定は極めて明確でした。焦点は「各自代理」という同一のシニフィアンの下で、①申請書上に代理人が並立する型(基本型)と、②復代理により一方が申請実務から離脱する型(発展型)を、いかに概念的に分節するか**という点にあるようです。

4 上位概念(共通の前提)
 まず上位概念は、**各自代理(別れ)**で固定するのが安定します。これは「代理権の構成」を表す語であり、申請書の表示態様とは切り離されています。
5 二名連記型
 この型の本質は、* 各自代理である* かつ* **代理人双方が申請行為に関与し、申請書上に表示される**点にあります。ここで「共同」や「連名」を正面から用いるのは避けるべきです。

6 復代理申請事務脱退型
 この型の核心は、* 各自代理という構成自体は維持されている* しかし* **一方の代理人が復代理を通じて、申請事務から退いている**という点にあります。ここで重要なのは、**「代理権が消えた」のではなく、「行使の場面から離脱した」**というニュアンスを正確に捉えることです。この点を踏まえると、適切なのは次の系統です。* **各自代理・復代理移行型*** **各自代理(復代理脱退型)*** **各自代理(申請関与単独化型)**とくに一つ挙げるなら、> **各自代理(復代理脱退型)**は、①復代理という法技術を明示し、②「単独申請」や「共同申請」と誤認される余地を最小化し、③申請書上の表示が一名になる理由を自然に説明できるという点で優れています。
 なお、(1)との対比から、復代理に発展すると申請書に「連記しない」という効果を示しているつもりです。そして、申請書に名を書かない結果、本人確認証明情報の不適格者となり、補正をすることができないという結果を説明できることになります。

7『2 連件』は、「1 各自代理」との対比から、各自代理ではない双方代理であることを示しているつもりです。
 なお、別記事に「連件の意味論」も見てください。

以上